地球が3つ、すっぽりと収まってしまうほど巨大な猛り狂う台風、それが「大赤斑」の実体だ。巨大惑星、木星の大気を数百年にわたってかき乱し続けている超弩級の嵐である。1665年、イタリアの天文学者ジョバンニ・カッシーニが、この暴風の渦を初めて発見したとされる。
単なる嵐ならこれ程長期にわたって吹き荒れるはずがない。
ところが、最新のコンピュータモデルによれば、木星大気中のガスが渦の上下から内部に向かって流れ込んでいる。
それが数百年にもわたって嵐が消滅しない理由になっている。
大赤斑はまた、その通り道にある小さな嵐を飲み込んで、燃料補給をしているらしい。 (National Geographic、参照)